キャンピング車の電源について
村串 克己
キャンピングカーと言えども車に違いはなくエンジン始動用電源はDC12もしくはDC24Vがほとんどである。キャンピングカーとしての使用電源はエンジン始動用のバッテリーとは別に所謂サブバッテリーを設ける必要がある。これを怠るとキャンプ場で楽しく遊んだ後エンジンが始動出来ず途方に暮れることであろう。このサブバッテリーは走行中や帰宅後充電出来る構造にする必要がある。電源電圧は電装品の使用状況によりDC12V・DC24V・AC100Vと概ね3種類に分けることが出来る。DC12・DC24V仕様は現車の電圧に揃える手法だがAC100Vとなると専用の発電機を搭載しなければならず重量・騒音・コストを覚悟しなければならないがメリットとしては家庭で使える器具が使用出来、なにより家電製品は自動車専用に作られたものと比べると遥かに安い価格で購入出来る。それに比べてDC12V仕様は約2倍位はするであろう。更にDC24V仕様ともなると更に高価で物によっては作られていなケースもある。12Vの車に12Vの電装品を使うのは全く問題はないのだが、24Vの車でも考え方次第で12Vの電装品をふんだんに使えるのだ 。充電方式は走行中アイソレーター(ダイオードを利用した逆流防止装置)等を使う自動充電やバッテリースイッチで切り分けて手動充電する方法がある。また、キャンプ場や帰宅後のガレージで家庭からのAC100Vで充電器を介して充電しておけばいつでも使えてこの上なく心強く安心だ。充電器は自動充電回路が内蔵された製品がお勧め一般的にキャンピングカーの利用頻度は月に1度使えばいい方であろう。自動充電機ならコンセントを入れたままでも過充電の心配はしなくてもよくなりメンテナンス上楽になる。過充電とは反対に過放電も考慮に入れておかなければなならない。対策としてサブバッテリーと負荷側の配電盤の間にプロテクターを付けておけばDC10・5Vまで低下すると自動的に切れ放電を防ぐ事ができ、11V以上になると自動的荷ONになり通電するしくみで共にバッテリを保護し長持ちさせる。サブバッテリーを室内に設置する場合は充電時ガスの放出がないシールドタイプが安心。
注:バッテリーと自動充電器の間にダイオードを入れると低電圧が検出されず 充電されなくなるので要注意。
HMCCではキャンピングカーオーナー独自の理論と技術で多種多様な電源設備が存在しています。
ほんの一例を紹介します。
現車DC24V で負荷DC12V及びAC100Vを使用したい。
DC12Vで使用するもの
(無線機・カーオーディオ・カーナビ・室内照明・冷蔵庫・給水ポンプ・
ベパストFFヒーター・空気清浄器・他)
DC24Vで使用するもの
(バックモニター・標準仕様の電装品類・他)
AC100Vで使用するもの
(電子レンジ・14形液晶テレビ・BSチューナー・電気釜・自動充電器)
サブバッテリー120AH相当2個を切替えてNO1・NO2とする。
エンジンS/Wを入れるとDC24Vを検出しコンバーターとインバーターが作動し負荷は全て使用可能となる。インバーターで発生したAC100Vを自動充電器にてサブバッテリーを充電しておく。キャンプ場に到着後エンジンを切り商電AC100Vを入れる。仮にエンジンが廻ったままでも今度はAC100Vを検知してインバーターの2次側で切ってしまうのでダブル投入の危険がなく充電回路とAC100V回路はそのまま使用できる。また、陸電がなくてもサブだけでも2〜3日のキャンプで困ったことはなく、そもそもAC100Vはそれほど必要がなくどうしても使いたいときは発発に頼るか、一時的にエンジンを廻せば済むことでもある。バッテリー切替えのタイミングはDC10.5Vに低下すると自動的に切れてしまうので現在は手動でNO1とNO2を切替えているがそのうちに自動切替えにしたく目下検討中です。
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